日高ヨーコーエンタープライズ株式會社
鈴木商店OBが創業したバンコク拠點の最大手製鋼原料商社
創業90年近い歴史を刻む日高洋行は、鈴木商店香港支店に勤務していた日高和一郎(徳島県出身、徳島商卒、大正3(1914)年入社)が、鈴木破綻後、現地に留まり起業した「香港日高洋行」を起源としています?,F在も使用されている“日の一(ひのいち)”の社章はこの時に定められたものです。
和一郎は海外駐在員としての経験を生かし、後に香港日高洋行に加わる弟秋雄(としお)と共に資源?原料取引で大きな実績を上げましたが、戦雲急を告げる中、事業継続が困難となり昭和8(1933)年香港から撤退を余儀なくされます。
一方、タイに足場を築いた秋雄は、昭和3(1928)年、バンコクで會社を設立、タイ日高洋行が誕生します。和一郎が香港から撤退すると、日高洋行の活動の舞臺は、香港からタイに移ることになりました。
タイ日高洋行は、戦後の混亂期を乗り越えてタイでの再興を果たします。タイ経済の発展に伴い、輸出業務だけでなく、タイに進出した企業から発生する鉄スクラップを回収し、製鋼原料として東南アジアの電爐メーカーに供給する資源リサイクル事業を確立しました。
現在、日高洋行では、バンコクの本社ビルのほか、タイ國內に6つの事業所を構える最大手企業として、取引の輪はアジア全域に広がっています。